抜け毛や薄毛で悩んでいるのは男性が多いイメージがありますが、実は30代~50代女性の半数以上が髪のボリュームに悩まされているというアンケート結果が出ており、特に40代以上の女性は髪が薄くなった、髪が細くなり髪形が決まらないという切実な悩みを抱えている人が多いと言われていますが、その原因には何が考えられるのでしょうか。
抜け毛や薄毛の原因は、女性の場合はまずはホルモンバランスが考えられます。
というのは、髪の毛の発達にはエストロゲンという女性ホルモンが大きく関与しており、エストロゲンは毛髪の発達を促したり、毛髪の成長期を持続させるという作用があるのですが、エストロゲンが減少すると毛髪の成長期が短くなり、休止期が長くなるということが起こります。
エストロゲンは10代から分泌量が増加し、28歳頃をピークに徐々に減少していくのですが、40歳ではピークの1/4以下となり、閉経後はごく微量のみの分泌となります。
そのため、エストロゲンの分泌が少なくなる40代から毛髪が細くなったり、色が薄くなったり、一つの毛穴から生える毛髪の数が少なくなるといった現象が起こるため、髪の量が減った、髪のボリュームがなくなるといったことが起きてしまうのです。
また、ホルモンバランスの変化だけではなく、ストレスや生活環境の乱れ、ダイエットによる栄養不足などの原因も考えられるのですが、外的要因として考えられるものとしてシャンプーやヘアカラー剤による刺激や、身近なところでは髪型も要因の一つとしてあげることができます。
髪型が抜け毛や薄毛の原因になる場合、常に同じヘアスタイルや同じ分け目でいることが大きな理由です。
常に同じ分け目でいることや、常に同じヘアスタイルを長いこと継続していると、特定の箇所に負荷がかかり続けるため、その負荷のかかる部分の毛髪は抜けやすくなり、毛穴への負担も大きくなるため、その部分の抜け毛が増えて薄毛へとつながってしまうのです。
また、油分の強いヘアスタイリング剤を長いこと常用していると毛穴に汚れがたまることで毛穴が詰まり、髪の成長が妨げられるために抜け毛の原因になってしまいますし、パーマ剤やヘアカラー剤も頻繁に使うことで毛穴への負担が大きくなり、髪の成長の妨げとなりますので注意が必要です。
そのため、髪形をあまり変えない人は注意が必要で、できるだけ色々な分け目に変えてみたり、ヘアアレンジをする際も同じ結び方ばかりではなく、日によって色々とアレンジすること、また、結ぶ際はあまり強く引っ張らないようするといった日々の小さな気遣いが薄毛の予防となります。
また、パーマもあまり頻繁にかけることはせず、適度に毛髪と毛穴をいたわる期間を作ることも大切です。
こまめにヘアアレンジ方法を変えることが薄毛の予防となりますが、それだけではなく、ホルモンバランスやストレスなどの要因に対する予防策を取ることも大変重要で、それにはホルモンバランスや副交感神経を整えることに最も有効と言われる十分な睡眠を確保すること、栄養不足にならないようバランス良い食事、特に毛髪の成長に良いとされるビタミンB6、ビタミンA、ビタミンEや大豆製品などのたんぱく質をしっかりとること、シャンプーは低刺激かつ洗浄力のしっかりした物を使い、香料などの刺激が強いものはできるだけ使わないこと、また、頭皮の血行が悪くなると毛母細胞に栄養が行き渡らなくなってしまうため、頭皮や顔のマッサージや頭皮のブラッシングをして血行を促進させることも大切です。
それでも気になる場合は育毛シャンプーや育毛剤の使用、専門クリニックで相談や治療を受けるという方法もあります。